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平成29年度 近江楽座 Aプロジェクト 審査結果発表!

             
2017年5月25日(木) 更新

スチューデントファーム「近江楽座」―まち・むら・くらしふれあい工舎―は、「地域に根ざし、地域に学び、地域に貢献する」をコンセプトに、滋賀県立大学が全学的に取り組んでいる独自の教育プログラムです。

平成16年度の文部科学省の現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)に採択され、3年間の取り組みを経て、平成19年度から本学独自の予算で運営しています。この間、多くの地域で、地域の人たちに支えられ、活動フィールドや拠点を拡げ、様々な活動を展開しています。これまでの13年間で延べ288のプロジェクトが活動し、参加した学生は約6,000名になります。

継続して取り組むことによって、地域にしっかりと根をおろし、地域と一体化しているプロジェクトや独自のスタイルを確立し、それぞれの分野で大事な役割を担っているプロジェクト、また自立できる活動へと展開を図っているプロジェクトも見られます。そしてプロジェクト同士が互いに連携し、全体としての力も高まってきています。

近年は近江楽座学生委員会が大きな力を発揮し、合同説明会を開催したり、学生同士で勉強会を企画・実施するなど楽座全体の力を引き上げる役割を果たしています。

文部科学省の支援を受けている「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」、「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+事業)」においても、近江楽座は地域教育プログラムの中で、学生の様々な学びをつないでいく実践の場となっています。

このような中、昨年度までの継続活動を対象とした①「継続プロジェクト」、新規活動を対象とした②「新規プロジェクト」、さらに③Sプロジェクト(これまでの実績をもとにステップアップをめざすプロジェクトで、活動資金の助成を必要としないもの)、の3つの区分でプロジェクトを募集しました。その結果、昨年度(28件)より少ない23件(継続21(うちSプロジェクト1件)、新規2)の応募がありました。


5月20日(土)に全プロジェクトを対象とする公開プレゼンテーションを行いました。各チームは、発表4分、質疑応答3分、合計7分という短い時間で、自分たちの活動目標や活動内容をどれだけわかりやすくアピールすることが出来るか、熱のこもった発表が行われるとともに、質疑応答も含め事前準備の中身が厳しく問われました。

選定委員からは、

「目標を達成するために具体的に何をやるのか」
「広報の仕方、具体的な方法は」
「取り組みの必要性をまず地域に発信していくことが重要」
「報告書をどのように活用するのか」
「二つの地域で活動する意味は」
「継続するしくみづくりを考えてほしい」
「事業収入を増やしたり、他の予算を確保していくアイデアは」
「どのように自分たちの成長を感じたか」
「地域の状況変化に応じた活動の進め方について」
「プロジェクトの出口をしっかり見定めてほしい」
「次のステップに移っていくような活動を」
「予算の積算根拠は」
「地域のニーズや行政の要望は本当にあるのか」
「自分たちの安全確保はどう考えているのか」等

学生が地域と関わって近江楽座の活動を進めていく上での本質的な質問や事業の進め方、運営、予算関連、成果の活かし方等で踏み込んだ質問、意見・アドバイスが出されました。

学生たちも真剣に応え、近江楽座のプロジェクトとして地域で活動を行う意味を再確認し、自分たちが今、何のために活動しているのかを考えるまたとない機会になりました。

プロジェクトの申請書と公開プレゼンテーションの結果をもとに、引き続き審査会を行い、「継続性」、「発信性」、「実現性」、「発展性」の4つの視点から評価し、限られた予算を有効に活用できるよう厳正に審議し、別掲の22件を本年度の「近江楽座」Aプロジェクトとして選定しました。

残念ながら1件のプロジェクトについては、目的とすることについて地域との調整がまだ充分に整っていないため、採択に至りませんでした。継続して活動を展開されるとともに、地元調整が整った段階で再度、応募していただくこと期待しています。


今回のプレゼンテーションと審査会を通じて、次の5つのことが確認されました。是非、実践してください。

1.活動の安全確保を充分に行い、事故を防止する。参加メンバー全員でそのための行動計画をつくる。※特に自家用車を利用する場合、運転者は自己の体調を整え、安全運転と乗員の安全確保を充分に行う。
2.自分たちの思いを大事にして、主体的に取り組んでほしい。また地域の人たちと思いを共有し、地域に寄り添う気持ちを大事にして活動を進めてほしい。
3.継続していくためには経営的な視点やしくみづくりが必要です。事業の収支やデータを押さえ、効果や成果をきちんと出していく。
4.活動の総括をしてほしい。特に震災復興関連の活動については自分たちで再評価を行う。
5.外に目を向け、同じ分野、テーマで活動する団体とも連携して、自分たちの取組みが、どうすれば社会や地域に根づいていくかを見据えて活動してほしい。

これから本年度の活動がスタートします。事業の企画、実施、経費の執行にあたってはしっかりと中身をつめて進行管理を行うとともに、評価についても意識しながら活動を進めてほしいと思います。地域に入って「近江楽座」の看板を掲げて活動する意味についても、それぞれのチームで自問し、その答えを模索していってほしいと思います。また、チーム内での活動のみならずチーム間で情報交換・連携して相乗効果を図っていくことを意識して取り組んでください。

学生のみなさんの行動力や斬新なアイデアを生かして、大学と地域をつなぐ担い手として、それぞれの活動に取り組まれ、近江楽座がさらに発展することを期待しています。

なお、事業説明会を6月1日(木)12:30~13:00、講義棟A4-107で開催しますので、必ず参加して下さい。

平成29年5月25日

平成29年度「近江楽座」Aプロジェクト選定委員会
近江楽座専門委員会


平成29年度「スチューデントファーム“近江楽座”」
Aプロジェクト
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