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安全確保のためのスキルアップ講座①開催しました

             
2015年7月24日(金) 更新

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7月13日(月)18:10〜安全確保のためのスキルアップ講座
第一回「ボランティア活動における実践的安全管理について」
開催しました!

 

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講師は、NPO法人国際ボランティア学生協会(以下IVUSA)の事務局員として、学生のボランティア活動をサポートされている深山恭介さんです。
IVUSAは日頃から、活動の危機管理に対する取り組み(研修講習や会議等)を多数行っており、それを交え話していただきました。

当日のプログラム

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①IVUSAの活動紹介
②危機に対する備え(リスクヘッジ)
③危険予測訓練

 

 

危機管理の基本(リスクヘッジ/テイク)

知る どんなリスクが存在するか「知る」ことで

予測 どんなリスクが発生するのか「予測」が生まれ

対応 リスクを未然に防ぐ「準備」や、発生した場合の「対応」ができる

これがリスク管理の基本の流れとなります。
どんなリスクがあるのか知らないと、予測が立てられず、とっさに対応もできません。
なのでまずは、リスクを知るためのグループワークを5人一組で行いました。

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まず思いつく限りの「日常生活に潜む危険」をポストイットに書き出していきます。

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それをグループ内で共有し、「発生可能性」の高いもの、低いもの、「被害の大きさ」の大きいもの、小さいものに分けて模造紙に貼ります。

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そしてそのリスクのヘッジ(未然に防ぐための回避策)を模造紙に書いていきます。

もっとも挙げられることが多かったリスクとしては、「交通事故」でしょうか。
それにかけるヘッジには、「周囲を確認する」「ルールを守る」「時間に余裕を持つ」などがありました。

他に挙げられた リスク→ヘッジ は…
熱中症→水分塩分の補給、適度な休憩
ひったくり→自転車のカゴにネットを掛ける、人通りの多い道を選ぶ
教室に傘を忘れる→持ってこない

寝坊して遅刻する→早く寝る
などなど。

リスクヘッジで大切なことは、人の意見を否定しないことだそうです。
思いついた時点で起こる可能性があるのだ!と考え、より多くのリスクを挙げていきましょう。
IVUSAでは、海外へ活動に行く前にそのチームのリーダーに1000個以上のリスクをあげさせるそうです。

 

 

危険予測訓練
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次に行ったのは、写真を見て危険を予測するグループワークです。
使われた写真は、あらかじめこちらが深山さんへ渡しておいた昨年度の近江楽座チームの活動写真。
そこから、以下の手順で考えていきます。

①危険の原因と、それによりどんな現象(危険)が起こるのか述べる

②危険のポイントを抜き出す

③「自分ならこうする」という具体的かつ実行可能な対策を考える

④チームの行動目標を設定し、リーダーになった気分で(リーダーとして)、簡潔に皆に注意喚起する

例えば下の写真だと…

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①危険の原因と現象
「床に物が散らばっているので、踏んだりこけたりする」

②危険のポイント
「床に散乱した物」

③対策
「片付ける」

④リーダーとして注意喚起
「作業をするときは、まわりを片付けながら行おう!」

この訓練を行う上で大切なのは、考えすぎないことです。
実際の活動では、刻一刻と状況が変わることもあります。
考えすぎて指示が遅れてしまっては意味がありません。
状況を見て、パッと判断ができるよう意識してみましょう。
訓練なので、繰り返し行なっていけば必ず身につくはずです。

 

 

最後のまとめとして、深山さんは以下のようにおっしゃっていました。

絶対に大丈夫ということはないので、

常に「なにか起こるかもしれない」「なにか起きた時どうするか」

を考えて行動してほしい

今回の講座は、近江楽座での活動だけではなく、日常生活や社会に出てからも非常に役に立つ講座だったと思います。
リスクは常に付いてきます。
そのリスクを減らせるように、リスクが発生しても対応できるように、日頃から心がけておきましょう。

今回の2つのグループワークは、チーム内でぜひ実践してみてください。
イベントや作業の前にあらゆるリスクを想定する、それにヘッジをかける。
残っている活動写真を見て危険の予測をしてみる。
リスクに対する意識がグッと上がるはずです!

実践的なワークを交え話してくださった講師の深山さん、ありがとうございました!

 記:ひろしま(近江楽座事務局)