トピックス

令和元年度 近江楽座 Aプロジェクト 審査結果発表!

             
2019年5月30日(木) 更新

スチューデントファーム「近江楽座」―まち・むら・くらしふれあい工舎―は、「地域に根ざし、地域に学び、地域に貢献する」をコンセプトに、滋賀県立大学が全学的に取り組んでいる独自の教育プログラムです。

平成16年度の文部科学省の現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)に採択され、3年間の取り組みを経て、平成19年度から本学独自の予算で運営しています。この間、多くの地域で、地域の人たちに支えられ、活動フィールドや拠点を拡げ、様々な活動を展開しています。これまでの15年間で延べ336のプロジェクトが活動し、参加した学生は延べ約6,800名になります。

継続して取り組むことによって、地域にしっかりと根をおろし、地域と一体化しているプロジェクトや独自のスタイルを確立し、それぞれの分野で大事な役割を担っているプロジェクト、また自立できる活動へと展開を図っているプロジェクトも見られます。そしてプロジェクト同士が互いに連携し、近江楽座全体の力を高めてきています。

近江楽座は学生の様々な学びをつないでいく実践教育の場として学生の成長を促しており、国内の大学だけでなく、最近は海外の大学からも注目されています。

16年目となる今年度も、昨年に引き続き、よりよい未来社会を共に創っていくために、SDGsという世界共通の目標を意識し、自分たちの活動をしっかりと見つめ直してほしいという思いから、SDGsの達成に向けて取り組んでいきます。

プロジェクトの募集は、昨年度までの継続活動を対象とした①「継続プロジェクト」、新規活動を対象とした②「新規プロジェクト」に加え、③Eプロジェクト(SDGsと深く関わり、自分たちの取組を学校や地域等に普及することに力を入れているもの)、さらに④Sプロジェクト(これまでの実績をもとにステップアップをめざすプロジェクトで、活動資金の助成を必要としないもの)、の4つの区分で行いました。その結果、昨年度(26件)より応募件数は23件(継続21(うち、Eプロ12件、Sプロ1件)、新規2(うちEプロ1件))と少ないものの、Eプロジェクトでの応募件数は増えています(昨年度は9件)。


5月25日(土)の全プロジェクトを対象とする公開プレゼンテーションにおいては、各チームが、発表4分、質疑応答3分、合計7分という短い時間で、自分たちの活動目標や内容、意気込みなど、活動への熱のこもった発表を行いました。

質疑応答では、「広報の仕方」や「様々な団体との連携の方法」、「地域への引き継ぎ方やノウハウのとりまとめ」、「エンドユーザーを意識した取り組み」、「地域資源の様々な発信の仕方」、「近江楽座で活動してよかったこと」、「活動のモチベーション」、「創作物の社会の評価」、「プロジェクトの中長期の目標」、「活動のマネージメント」、「安全性の確保」、「他の団体との関わり」、「取り組みの他への広げ方」等、学生が地域と関わって近江楽座の活動を進めていく上での本質的な質問や活動の基本事項、活動の進め方、成果の活かし方等で踏み込んだ質問、意見・アドバイスが出されました。

その他、申請書のわかりやすさなどについてもコメントがあり、学生たちも真剣に応え、近江楽座のプロジェクトとして地域で活動を行う意味を再確認するとともに、自分たちの活動内容を正確にわかりやすく伝えることを考えるまたとない機会となりました。

プロジェクトの申請書と公開プレゼンテーションの結果をもとに、引き続き審査会を行い、「継続性」、「発信性」、「実現性」、「発展性」の4つの視点から評価し、限られた予算を有効に活用できるよう厳正に審議し、別掲の22件を本年度の「近江楽座」Aプロジェクトとして選定しました。うち1件は一部の内容に限定して採択することにしました。

残念ながら1件のプロジェクトについては、今回、採択に至りませんでしたが、内容を見つめ直し、活動を発展していただくことを期待しています。

また、全てのプロジェクトについてSDGsの視点からの評価を行い、申請どおりの13件をEプロジェクトとして選定しました。SDGsの考え方や取組を学校や地域等に普及する先導的な役割を果たしてくれることを期待しています。


今回のプレゼンテーションと審査会を通じて、次の6つのことが確認されました。是非、実践してください。

1.活動の安全確保を充分に行い、事故を防止する。参加メンバー全員でそのための行動計画をつくる(特に、海外における安全対策や自家用車を利用する場合、運転者は自己の体調を整え、安全運転と乗員の安全確保を充分に行うなど)。

2.自分たちの思いを大事にして、主体的に取り組んでほしい。また地域の人たちと思いを共有し、地域に寄り添う気持ちを大事にして活動を進めてほしい。

3.継続し、自立していくためには経営的な視点やしくみづくりが必要です。事業の収支やデータを押さえ、効果や成果をきちんと出していく。

4.活動の総括をしてほしい。特に震災復興関連の活動については自分たちで再評価を行う。

5.外に目を向け、同じ分野、テーマで活動する団体とも連携して、自分たちの取組みが、どうすれば社会や地域に根づいていくかを見据えて活動してほしい。

6.各団体は、県立大学ならではの近江楽座の活動内容の情報発信により一層工夫して取り組んでほしい。

これから本年度の活動がスタートします。事業の企画、実施、経費の執行にあたってはしっかりと中身をつめて進行管理を行うとともに、評価についても意識しながら活動を進めて下さい。学生のみなさんの行動力や斬新なアイデアを生かして、大学と地域をつなぐ担い手として、それぞれの活動に取り組まれ、近江楽座がさらに発展することを期待しています。

なお、事業説明会を5月31日(金)12:30~13:00、講義棟A4-107で開催しますので、必ず参加して下さい。

令和元年5月30日

令和元年度「近江楽座」Aプロジェクト選定委員会
近江楽座専門委員会


令和元年度「スチューデントファーム“近江楽座”」
Aプロジェクト
全体講評・採択プロジェクト一覧

▲クリックして拡大▲

公開プレゼンテーションならびに審査 全体講評 採択プロジェクト一覧(PDF)

▲PDFが開きます▲